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コンピュータ将棋はプロ棋士に勝てるか?

3月21日にプロ棋士の渡辺竜王とコンピュータ将棋のBonanzaとの対局が開催された。 惜しくもBonanzaは負けたものの、かなりの善戦だったようだ。(大和証券杯特別対局 棋譜 渡辺竜王の自戦記 1 2 補足) 今回のBonanzaは、将棋倶楽部24のレーティングで2800。も…

ICOTの遺したもの

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渕一博氏、ご逝去 のニュースを知った。渕一博氏はICOT(第5世代コンピュータ)プロジェクトを牽引してきた人として有名だろう。 私の本棚にある知識情報処理シリーズ全巻(今日の写真)は、渕一博氏が監修されたシリーズであり、現在では何冊かは絶版状態にある…

ほげほげ認証ソリューション

最近、指紋認証とか角膜認証とか音声認証とか顔認証とか人体のパーツを使った認証が流行りだしている。 顔認証なんか特に出来がひどくて、写真を撮ってそれを認証用のカメラの前で提示したら本人だと認証されてしまう。自分の顔を認証に使い、その顔で出歩い…

言語の進化

よく勘違いされるが、進化と進歩はまったく違う。進化によって、必ずしも環境に適応していくとは限らない。 たとえば、ラマルクが唱えた用不用説を考えてみよう。「よく使う器官が世代を重ねるごとに発達し、反対に使用しなくなった器官は次第に退化する」と…

コンピュータは人間を追い越すのか?(5)

「詰め将棋」は「詰む将棋」だ。つまり詰むことが保証されている。一方、実戦では詰むや詰まざるやという局面が存在して、それを的確に判断する感性が必要になる。 将棋を構成するのは「読み」ではないのか?まして、詰将棋のような終盤では読みこそが命でど…

コンピュータは人間を追い越すのか?(4)

まず、コンピュータは計算が速くて、記憶力もしっかりしていて、みたいに思われているが、そんなことは全然ない。 ちょっと具体的な数字を出して計算をしていこう。現在のマシン(Pentium4の3GHz程度)で1秒間に読める局面数というのは、ギチギチに最適化して1…

コンピュータは人間を追い越すのか?(3)

まず人間がヘボだとしよう。棋力で言えば10級ぐらい。3手詰めの詰め将棋が解けるかどうかぐらいだとしよう。10級ぐらいの人は、あまり長く考えてもいい手を指せるかというとそうでもない。これは、形勢を正確に評価できていないからいくら先を読んでも無駄と…

コンピュータは人間を追い越すのか?(2)

詰め将棋を解くスピードに関しては、いまやコンピュータは人間のトッププロをも凌駕しているが、果たして時間が長くなるとコンピュータと人間とではどちらが有利なのだろうか? これは将棋指しの間でもしばしば議論にのぼるのだが、私から見て、なんかどれも…

今日は音声認識をやっちゃうゾと

そんなわけで、ある音を認識するプログラムを書かなければならなくなった。まあ、たいしたものではないのでこんなもんはFFTでもかけておけばヨロシイのである。 フーリエ変換の場合は領域境界の影響で高調波が出るので、求めたい領域の近傍に大きな重みをか…

コンピュータは人間を追い越すのか?(1)

人工知能の研究というのは、それほど歴史は深くない。コンパイラなんかにしても、古くは人工知能の分野に分類され研究されてきたものだ。 コンピュータ将棋やコンピュータチェスに関しても、コンピュータが近い将来、人間を追い越すだろうというのが見えてき…

顔のパーツの自動認識

そんなわけで、顔のパーツを自動認識するプログラムをさっさと作らなくてはならない。ナムコの花鳥風月を超えなくてはならんのだから。http://www.namco.co.jp/aa/am/vg/kachofugetsu/花鳥風月を知っている人は知っていると思うけど、美白効果はもちろん、目…

再帰の最適化

将棋の世界で『再帰的手順』などと言っても、よほどの詰将棋マニアしか知らないだろうが、プログラマならば馴染みのある概念だろう。 詰将棋にハノイの塔のような再帰的手順を導入して長手数の詰将棋を作るわけである。長手数の詰将棋はそれ自体が価値がある…

ミラクル将棋勉強法

せっかく将棋盤を描けるようになったので、一度だけ将棋のことをほえてみる。ほえてみるぞー!! 将棋は強くなるには、序盤の定跡を覚えたり、形勢判断の仕方を覚えたり、詰将棋や必死問題を解いて詰み筋を理解したり、脳内(頭の中)で棋譜を高速に再現するこ…

第14回世界コンピュータ将棋選手権(2)

このコンピュータ将棋大会のルールというのは意外と不公平だと感じる。まず参加料が必要だと言うこと。1万円というのは、まあたいした金額ではないかも知れないけど、本戦ではプロ棋士による大盤解説もあるのだから、その内容はNHKとかで放送するに値するも…

第14回世界コンピュータ将棋選手権(1)

5月2日〜5月4日にかけて第14回世界コンピュータ将棋選手権が行なわれていた。 本戦の結果は以下のような感じだ。 1位.YSS(商品名:AI将棋) 2位.激指 3位.IS将棋(商品名:東大将棋) 4位.KCC将棋(商品名:銀星将棋) 5位.柿木将棋 6位.永世名人 7位.TACOS 8位.金沢…

オセロ必勝法

6×6のオセロがコンピュータで完全読み切りをした結果、後手必勝だということが判明した。1993年の出来事である。イギリスの研究者Joel Feinstein(ファインシュタイン)が発表している。http://www.maths.nott.ac.uk/personal/jff/othello/6x6sol.htmlSGIのマ…

Zobrist Hash

Game Programming Gems4(ISBN:1584502959)の内容は、くだらない。1,2もそうだが、3,4はかなり退屈な内容だ。まあ、洋書ならば6000円程度で買えるので高いとは思わないが、訳本(1,2しか出ていないが)は12,000円+税もするのでとてもお勧めは出来ない。以前、自…

GPUで行なうNN(ニューラルネットワーク)

GPU(Graphic Processing Unit)の進化はめざましいものがある。PentiumMMXの時代は、プロセッサを強化して音楽からグラフィックまですべてをプロセッサベースで行なうという戦略を打ち立てていたゲイツ氏も(MMXの略がMultiMediaExtentionの略だということから…

新潮文庫

ずいぶん前に新潮文庫の100冊 http://www.neic.co.jp/pc/x5PRODUCTS/culhobby/titles/shincho/ というCD-ROMが出た。私は、以前これを購入したのだが、インターフェースが凶悪すぎて使いものにならない。MacとWindowsとハイブリッド版にするため、Directorと…

形勢判断の基本事項(1)

何手先を読もうが、終盤で詰みまで読み切れる局面でない限りは、非終端ノードでの、何らかの形勢判断を行なう必要がある。この形勢判断を正しく行なうのは、意外と難しい。そもそも、絶対的に正確な形勢判断が出来るのならば、1手だけ先を読んで形勢を判断…

リバーシの現状

本を整理している時に1980年代のアスキー誌が出てきて、コンピュータオセロのトーナメント記事を読み返した。当時、Z80で、最強のオセロは森田オセロ。序盤は定石、終盤は8手を完全に読む。中盤がやや弱く、そこを改良していくことが今後の課題とされていた…

もう時代は超並列言語だぜよってなわけで PICT:π-calculusに基づく言語 の論文(紹介?)で、以下のが秀逸だったので紹介。 http://www.cs.indiana.edu/cgi-bin/techreports/TRNNN.cgi?trnum=TR476それで先日買ったMilnerたんの本*1、さらさらっと軽く読んだけ…

プログラムとプログラムを戦わせる

その昔、CORE WARS*1という、プログラムとプログラムを戦わせるソフトがあったが、あれの現代版を考えた。以下、その案。 ・8086のコードをエミュレートして戦う。(ただし全ての命令が使用できるわけではない) ・プログラムは通常のアセンブラなり、OllyDbg…

人工生命

3D AI

OpenGLでちょっと動くもの作ってやろかい!と思ったものの、モデラで作成したデータをそのまま表示するのは芸がなさすぎる。そこで、データ自体もアトラクタなり人工生命なりで生成してしまおうと思った。しばらくして、2chの人工生命スレで、次のような書き…