第14回世界コンピュータ将棋選手権(2)

このコンピュータ将棋大会のルールというのは意外と不公平だと感じる。まず参加料が必要だと言うこと。1万円というのは、まあたいした金額ではないかも知れないけど、本戦ではプロ棋士による大盤解説もあるのだから、その内容はNHKとかで放送するに値するものだと思うし、もっとスポンサーを募って参加者の負担を減らして欲しいかなと思う。


参加者の負担と言えば、あとは、マシンが持ち込みであるということ。1位のYSSも2位の激指もOpteron 248 ×2 2.2GHzである。こんなマシン、ホビープログラマが将棋大会出場のためだけに買えるかというと、まず買えないと思う。いろんなマシンが乱立していた10数年前ならいざ知らず*1、いまなら事実上Windows系のマシンしか大会には出てこないわけで、そのへん主催者側で用意してくれてもいいのに、と思う。そもそも、深く読めば読むほどレーティングが上がる(強くなる)コンピュータ将棋において、マシンに格差があるのは非常に不公平だと思う。


そういう意味では、この大会で優勝したからと言って、本当に強いとは限らない。また、出場相手がわかっているので、その出場相手を狙い撃ちするようにチューンしたりすることもある。こういったことをすると、ソフト本来の実力とはかけ離れてくる。(つづく)

*1:ちなみに第一回出場の「内藤九段の将棋秘伝」はファミコンだった。