リバーシの現状

本を整理している時に1980年代のアスキー誌が出てきて、コンピュータオセロのトーナメント記事を読み返した。当時、Z80で、最強のオセロは森田オセロ。序盤は定石、終盤は8手を完全に読む。中盤がやや弱く、そこを改良していくことが今後の課題とされていた。

いまはどうなんだろう?試しに、コンピュータと対戦できるリバーシ(オセロと同等のルール。オセロがツクダオリジナルの商標なのでこの名前を用いてある)をやってみると..。

Zebra:
http://www.nada.kth.se/~gunnar/othello.html

なんと最強のモードにすれば終盤の26手が完全読みである。にもかかわらずそのモードにしても私のマシンで、1手5秒程度しか掛からない。序盤はかなりの範囲まで定石データベースがあるようだ。まあ、26手も読んである程度正しく形勢判断が出来るのならば定石なんて必要ないのかも知れない。

それにしても、オセロは8×8=64、最初から4つ置いてあるので60手しか無いゲームで、序盤の30手ぐらいが定石で、終盤の26手を読み切られたら中盤は4手しか無いことになる。とてもじゃないが勝ち目が無い。さらに言えば、34手以上の定石に関しては定石終了時点で、先手勝ちか後手勝ちかが終盤の読み切りにより確定してしまうことになる。はっきり言って無茶苦茶である。

思うに、オセロは終盤は手が限定され収束していくので組み合わせ爆発が生じにくい。あと10年後のパソコンでならば40手ぐらいは完全読み切りが出来るんじゃないだろうか。そうなってくると、定石自体の善悪まで問われてくることになる。兎定石は20手目で後手勝ちとか。鼠定石は20手目で先手勝ちとか。うーん。そこまで来るとやる気なくすなぁ。

それはともかく、強いプレイヤーと対戦できると得るものが多い。これはどんなゲームでもそうだ。いわばリバーシの世界チャンピオンがあなたと遊んでくれるわけだ。その結果、形勢判断にシビアになり、すぐにでも有段者になれる。実に恵まれている。

将棋や囲碁もそれくらい強いソフトが出来ればいいと思うのだが..。*1

*1:ちなみに、やねうらおは将棋はmy comの認定によるとアマ5段の棋力。最強と言われている東大将棋6でも少し物足りない。