ミクさんがマジで天使になっていく
最近の初音ミクの動向がさっぱりわからないのでキャッチアップしようと左の『MIKUPEDIA』と『MIKU-Pack 01』を買った。前者はファミマに置いてあったので買った。後者は、ペーパークラフトが付録でついてきてたので買った。どちらもファンブックなのでイラストとかインタビューとか動画の紹介とかぐらいしかないのだけど、それなりに満足。
初音ミク 公式ガイドブック ミクペディア (CD付き) (マガジンハウスムック)
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MIKU-Pack (ミクパック) 01 music&artworks feat. 初音ミク 2013年 04月号 [雑誌]
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思うのだが、リアルのアイドルは加齢により劣化していく。ときにスキャンダルを起こしたり、ときに覚せい剤に手を出したり、ときに引退したりする。
ところが、仮想アイドルであるミクさんは、日々可愛くなっていく。
もともとは左の、萌え系としてギリギリセーフぐらいのパッケージイラストであった。それが話題になるにつれ、たくさんの絵師が我も、我も、と思い思いの初音ミクを描いていった。
あとからイラストを描く人は(いままでのイラスト以上のイラストを描かないと注目されないという意味において)どんどんハードルがあがるので、結果的に日に日に可愛いミクさんのイラストが公開されていくこととなった。そういう意味でミクさんは日に日に可愛く進化してきた。
これは、VOCALOIDとしての初音ミクを使った楽曲にも共通して言えることで、いまや、注目されるのは、音楽的に見てプロもしくはそれに類するクオリティで、最初からMMDなどを使ったPVが付いている動画のみで、それ以外は埋没してしまうというようなシビアな状況である。
ニコニコ動画では過去に公開されている作品以上の作品を自分が作れなければ公開しないという人は結構多い。仮にそういうのを気にしない人が一作目を公開したとしても、再生回数が一桁とか二桁しかないなら二作目を公開する気にもならないだろうし。そういう意味では、いまのニコニコ動画では結果としてプロかそれに準ずるレベルの人以外お断りみたいな雰囲気がある(ように私には感じる)。
この状況下においては、どういう現象が起きるだろうか?
イラストにせよ、音楽にせよ、裾は広いが頂点は一握りであるというピラミッド型の人口分布をしているので、どんどん参入障壁があがって、そのピラミッドの頂点付近の人以外が自分の作品を公開しづらい雰囲気になってくると、そのピラミッドの頂点付近の人の人口は極めて少ないので後世に残るような作品はスローペースでしか公開されなくなってくるのではなかろうか。
つまり、ミリオン再生されるような話題作、大ヒット作品は徐々に減ってくる。この理由から、昨年ぐらいからボーカロイドのミリオン再生に届くような新曲が減ってきたような気がするのだが、私は統計をとったわけではないので本当のところはよく知らない。
Google Chrome: Hatsune Miku (初音ミク)
去年のちょうどいまごろに公開されたGoogle ChromeのCM。このBGMとしてボーカロイド曲の『Tell Your World』が使われている。このサビには以下の歌詞がある。
君に伝えたいことが、君に届けたいことが、たくさんの点は線になって遠く彼方へと響く。
君に伝えたい言葉、君に届けたい音が、いくつもの線は円になってすべてつなげてく。どこにだって。
「多くの参加者がそれぞれ自分の得意分野で協力し合うことによって一つの作品が生まれるというインターネットを通じたコラボレーション作品」と言うと聞こえはいいが、その“円”のなかに参加するためには何らかの分野でプロないしそれに相当するレベルに到達していなければならない。いや、もはや、プロですらおいそれと参加できるレベルじゃない。その道のトッププロでないと注目されないかも知れないし、場合によってはトッププロですら知名度がないと“円”に参加させてもらえさえしないかも知れない。
世間の注目を集め、多くの人がそこにコミットメントするというのは、そういう現象を引き起こすんじゃないかと『Tell Your World』を採譜しながら思った。
※ あとで清書しようと思ってたので殴り書きですが、ピアノの弾ける人は良かったら弾いてみてください。装飾音とメゾスタッカートは気分でつけたので無視してもらっていいです。