ぬれかっぱえびせん


子供のころ、食べかけのかっぱえびせんの袋をそのまま一晩放置してしまい、次の日食べたら湿気っていて柔らかく、そして美味かった。


「ああ、湿気るとうまい」んだと思った私は、ポテチやらカール、キャラメルコーンやら煎餅、おかきに至るまで何でも湿気らせて食べるようになった。例えば、煎餅はぬれ煎餅のようになるし、おかきはぬれおかきのようになる。そのことを30年以上前に私は発見していたのだ!


その偉大なる発見が何故世に放たれなかったのかと言うと、私のおかんが袋を開けたままのかっぱえびせんを見つけ、「こんなことしといたら食べられへんようなるやろ!」と、ぬれかっぱえびせんを食べもせずに私を叱りつけ、「もうかっぱえびせん買ってあげへんで!」と私を脅迫し、「わかったか?こんなことしてしもたら食べられへんねん。」と私に信じこませたからだ。



私の世紀の大発見は、おかんの手によってあっけなく握りつぶされたのであった。



題して「その時、歴史は動かなかった。」



みんな、試しにサクサク感のあるスナック菓子を開封して数時間放置して食べてみ。マジでうまいから。