秒速5センチメートル

「秒速5センチメートル」のコミックが出てたので読んだ。→ 秒速5センチメートル（1） (アフタヌーンKC) コミックのほうは、アニメ版と大筋において同じだが、微妙に追加されていたり、書き足されていたりして少し嬉しかった。 アニメのほうは、背景の描写へのこだわり、光の使い方が非常にうまく、映像を計算して作るうまさを感じる。映像作品としてはすこぶる完成度が高い。 この作品は誰もが持っている淡い体験とか記憶を喚起し、人によっては切ない気持ちにはなるかも知れない。そういう自分の体験に被せられない人は、この作品を見ても「センチメートルとセンチメンタルって響きが似てなくね？」ぐらいにしか思わないかも知れない。 まあ、女の人にはわかんないかも知れないけど、かつて愛した女性は、とっくに別の相手と結婚して新しい生活を送っていて、こちらのことは「そんな人居たなぁ」とか「もうキモイから話しかけてこないでよね！」ぐらいに思ってるというのに、男のほうは、いまだに昔の彼女のことを愛してやまず、「助けを求めてきたら、いつでも助けてやんよ」ぐらいに考えていて、それどころか昔の彼女とその彼女との子供と三人で川の字になって寝ることを毎日夢で見てたりするんだ。本当、男ってどうしようもない生き物なんだよ…。