同期サービスWindowsLiveMeshはどうなのよ


以前、PC間でフォルダ同期を行なうMicrosoftのサービスであるWindowsLiveSyncについて書いた。


DropboxWindows Live Sync活用術
http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20100709


このWindowsLiveSyncのサービスは今年の3月で終了するとアナウンスされている。現状、以前インストールして使っていたWindowsLiveSyncでPC間の同期は出来ているものの、WindowsLiveSyncのWebサイトで設定の変更などは一切できないようになっている。


WindowsLiveSyncはその後継であるWindowsLiveMeshに変わるのでそちらを使えということらしい。


しかし、WindowsLiveMesh、あまり使っている人が居ないような気がする。
実際にインストールして使ってみたので、使い心地など以下に書いておく。


■ WindowsLiveMeshとは?


WindowsLiveMeshとは、Microsoftが提供する、PC間でフォルダの同期を取るサービスだ。無料で使える。


ファイルの送受信はPC間でP2Pで行われる。(らしい)
もちろん同期対象フォルダ配下のサブフォルダなどもすべて同期される。


同期するファイルのファイルサイズに制限は無い。同期対象にしたフォルダ内の最大ファイル数はWindowsLiveSyncのときと同じく2万個までだと思われるが、それを具体的に書いているサイトが見つからなかったのでよくわからない。10万個。*1




Dropboxにあるような削除したファイルの復元とかファイルのバージョン管理とかその手の機能は一切無い。複数のPC間でフォルダを同じ状態に保つだけ。


あと、別のユーザーを招待して、そのユーザーもフォルダ同期に追加することが出来る。ただし招待したユーザーに対してread-onlyでファイルを公開するようなことは出来ない。招待されたユーザーもファイルを追加したり削除したり出来る。


■ WindowsLiveMeshインストール方法


WindowsLiveMeshは↓からインストールできる。


Windows Live Mesh 2011
http://explore.live.com/windows-live-mesh


Windows Live Essentials 2011のなかの一つのアプリらしく、WindowsLiveMesh以外にもいろいろインストールされてしまうので、いらないアプリはインストールするときにチェックボックスを外したほうがいいと思う。


■ WindowsLiveMesh長所と短所


長所)
・SkyDrive(Mircosoftの提供する無料クラウドストレージ。容量5GB)も同期対象に指定できる。
P2Pなのでそこそこ転送は速い。LAN内で使うならなおさら。


短所)
・同期設定をした最初のPCではフォルダは自由に選べるのだが、それ以外のPCでは
C:\Users\[ユーザー名]
にフォルダが作られる。


同期するときに、自分のPC以外は選択せず(下画面)、それぞれのPC側で同期設定をすればフォルダが自由に選べるようだ。


Outlookのメール保存ファイル(.pst)が同期出来ない。.pstを同期するには非効率(数KBのメールを受信しただけで再度.pstファイルまるごと同期が行われるので)なのでわざと同期対象から外されるようだ。WindowsLiveSyncのときは同期できただけに残念。.pstファイルや指定したファイルだけ監視して、差分更新してくれると助かるのだが。


・「同期済み」というステータス表示になっていても、実際はまだ同期が完了していないことがある。


まあ、今後のバージョンアップに期待。


■ WindowsLiveMeshのリモート接続の機能


WindowsLiveMeshにはリモート接続の機能がある。


同期対象のコンピュータで事前にリモート接続を許可しておけば、WindowsLiveMeshのサイトをブラウザで開き、ブラウザ上でリモートデスクトップのようにして別PCを操作できる。(別途ActiveXコンポーネントのインストールが必要)


なぜこんな機能がついているのかは良くわからないが…。


■ 作りかけっぽい気が…


WindowsLiveMeshのは以下のような専用のソフトを使う。


画面がすこぶる見にくい。文字が途中でちょんぎれていて読めない。同期すべきファイルが残り何個残っているのかすらよくわからない。「これ、作ってるときに気付かなかったの?」という出来栄えだ。



そこらかしこにこのような作りかけ感が漂うので、なんだか不安になる。


■ まとめ


WindowsLiveMeshはWindowsLiveSyncに代わるサービスだ。


HDDをRAID5などで冗長化するよりはLAN内のPCのHDDと同期させたほうが安上がりだという意味はある。


しばらく使ってみたが、いまのところ共有自体はきちんと行われている。
サービスとしての知名度はあまり高くないが、もっと活用されていいとは思う。

*1:公式フォーラムで回答があった。→ 100,000 ファイル保存されたフォルダーを最大 200 個まで同期させることができます。同期できる最大のファイルサイズは 50GB です。(←1つのファイルあたりの上限)
http://www.windowslivehelp.com/solution.aspx?solutionid=cf2360e0-f12c-4f4e-8933-2655203d112e