3日目 タコ殴りを覚える


敵と味方がぶつかるところを私はFL(front-line:最前線)と呼ぶことにした。


FLでの戦いが終わるまで(どちらかの兵が居なくなるまで)敵も味方もそれ以上先には進めない。



また、ユニットによってRANGE(攻撃できる範囲)が違うということだ。RANGEが長いユニットは、後衛で、FLの後方に位置しているので、FLでの戦いが起きている間は敵からの攻撃を受けない。


あと、ユニットには、melee unitとrange unitとの二種類がある。前者は単一の敵にしか攻撃できない非範囲型だが、後者は範囲攻撃を行なうので、1回の打撃で攻撃範囲に居る敵すべてにダメージを与える。



基本的にはFLでは味方のほうが敵より多いほうがいい。例えば、味方1体 vs 敵5体で戦ったら、自分が1回殴る間に相手からは5回殴られる。これでは割りに合わない。タコ殴りされてしまう。


ゆえに、味方のユニットを生成せず、敵を自分の城まで引きつけてから、味方のユニットを一気に生成して、徐々に右側にFLを押していく作戦が考えられる。こうすれば、最初、敵は1体ずつ生成されてやってくるのに対して、自軍はいきなり6体ほど生成できるので、FLでは敵をタコ殴りできる


この「タコ殴り」という考え方は、他のFLがあるタイプのRTS型のゲームでも共通して使える考えかたなのだと思うが、私は恥ずかしながら、「タコ殴り」の優位性を最初理解していなかった。このゲームで初めてそういう戦略が有効なのだと気づいた。


このように一つのゲームをある程度やり込むと他のゲームでも通用する知識が得られることがある。いろんなゲームをやりこむだけの時間は我々には与えられていないが、自分の気に入ったゲームをただひたすらやり込むことによって得られるものも確かにあるのだ。