iPadの耐熱実験
私の父のPCが壊れた。
私が父のPCを見たところ、どうもHDDがBIOSから認識されていない。重症だ。
父はYouTubeの動画を再生しながら唄を歌う(カラオケ)以外の使い方はしていないので、PCを買い換えるのはもったいないからと、私の母が自分のiPadを父に貸すことになった。
父「これ手荒に扱ったら表面に傷ついたりしないか?」
母「ゴリラガラスという強化ガラスらしくて、ちょっとやそっとでは傷つかないらしいわよ」
その言葉に安心した父は、しばらく母からiPadを借りることにした。
iPadがあれば料理中にカラオケが出来ると大喜びの父であったが(PCだとキッチンから離れた場所にあるので同時には出来ない)、父は煮えたぎる鍋を何を思ったか、それまでYouTubeを再生させていたiPadの上に何気なしに置いた。たぶん鍋敷きが見当たらなかったのだろう。そしてiPadなら鍋敷きの代わりになると思ったのだろう。それはすごくいいアイデアだと思ったのだろう。
こうして55,800円の鍋敷きが誕生した。
私は現場には居合わせていなかったのでよくは知らないが、母がその鍋をつついているときにiPadが鍋敷きに使われていることに気づいたと言う。
延べ10分ぐらいは煮えたぎる鍋の鍋敷きとなっていたはずだが、とりあえず壊れてはいなかった。
父「ほら、壊れてないだろ」
母「壊れる!壊れる!壊れる!」
父「現に壊れてないがな」
母「壊れるから!壊れるから!壊れるから!」
55,800円の高額鍋敷きをめぐって大喧嘩である。
私の感想としては、最近の電子機器は表面実装部品が多く、リフローで半田付けをするのが普通なので意外と耐熱性はあるのかもなーと思ったが、母には自分の大切なiPadが鍋敷きに使われていたことがよほどトラウマとなったらしく、「しばらく鍋は食べたくない」そして「死ぬまで(父に)iPadは貸さない」らしい。