パーツ取りされるPC
以前、お客さんに納品するパソコンを買ったのだけど、無駄に高スペックだった。
うちの会社の社員が言った。
社員A「これ、VGAカード内蔵だから、いま挿さってるGeForce GTX570いらないですよね。」
ああ、いらんな。こんなもんつけて24時間365日稼働させたら、マザーボード焦げてしまうかも知れん。
社員A「じゃあ、僕がもらってあげますね。」
えっ。あ、まあ、いいけど。
社員B「これ、64GBのSSDしかついてないですけど、64GBじゃあ足りないと思うんですよ。」
そうだよね。OS入れて、いろいろ入れたらもう足りないね。
社員B「僕の250GBのHDDと交換してさしあげますよ!」
ああ、そのほうがいいかも知れんね。
社員C「あれ?このパソコン、メモリが4GB×2本=8GBも載ってますよ。8GBもいらないでしょ。僕の2GB×2本と交換してください。」
ああ、かまわんよ。
様々な部品が引っ剥がされ、そのあとこのパソコンはお客さんのところに発送された。のちにこのパソコンは社内では「幸福の王子さま」というコードネームで呼ばれることになり、いまでは「幸福の王子さまにリモートでログインしてこれやっといて」のように日常語のようにして使われている。