マインドストームNXTで作る自動ページめくりブックスキャナ(19)

yaneurao2008-02-19



「新ページめくりユニット改」のために、12〜20ポッチ程度の横スライド機構を開発する必要があった。


こういう長距離の移動が必要なときは、レゴではタイヤのようなものを取り付けてそれを回転させて車のように移動させるか、ガイドレールを用意して電車のように移動させるかするのが一般的だ。


その場合、毎回壁に当たるまで移動させるかセンサーで端点であることを検知するなどして、そこでキャリブレートする。


しかし、もう少し信頼性の高い方法で移動できないものかと考えた結果、ラックギアで移動させるのが一番誤差が少ないのではないかと思った。


このスライドのためのガイドレールとなるのは軸である。12ポッチを超える長さの軸は超希少部品であり、入手困難である。入手可能である12ポッチの軸を用いた場合、左右のビームへの飲み込みが1ポッチ×2(左右)。固定するためのハーフプーリー0.5×2(左右)。ラックギアがとりつけてあるビームからのコネクターが3ポッチ分。これでは12-2-1-3 = 6ポッチしかスライド出来ない。


そこで長い軸を用意しなければならない。アロンアルファで二本の軸をくっつけてやろうかと思ったが、うまくくっつけるのは難しそうなので、代わりのものを求めてホームセンターへと向かった。(レゴパーツだけで構成するという目標を忘れたわけではないが、まずは完成させることが先決である。)


軸はビームの穴にぴったり入る。ビームの穴はブロックの出っ張りにぴったりはまる。すなわち、1.5/8インチ = 4.7625mmよりやや細い丸棒が必要である。


アクリルの4mmの丸棒では弱すぎるので、アルミのφ4mmの丸棒を買ってきた。1メートル170円である。アルミは比較的柔らかく、ニッパで簡単に切断できて良いのだが、4.7625のところに4を入れたのでは遊びが大きすぎる。仕方ないので、紙を両面テープでコネクターの内側などに貼ることでなんとかした。(なんとかなった)


欲を言えば、φ4.5mmの丸棒が欲しいのだが、アルミのφ4.5mmの丸棒は市場に存在しないだろう。


材質がSUS(ステンレス)なら、センターレ*1でなくとも引き抜き*2で在庫があるはずだ。


しかし、SUSはニッパで簡単に切断できるものではないので、切断もやってくれるところじゃないと困る。試しにφ4.5のL=20ポッチ(20×2.5/8インチ=158.75mm。これより少し短め。)のを100本でいくらになるのか以下の業者に見積をとってみた。


志摩鋼業
http://simametals.ddo.jp/
移転されたようだ→ http://simametals.com/


志摩鋼業さんの見積回答は税込\9,618 + 送料。レゴの20ポッチの相当の軸100本が1万円程度で買えると思えば非常に安いのではないかと思う。せっかくだから、今後のことを考えて20ポッチと30ポッチ、40ポッチの長さで切断したものをお願いすることにした。

*1:センターレス・グラインダーを用いて、他の工作機の様に加工物をセンターで支える事無く回転する2つの砥石の間に通して研削を行う研磨法。

*2:普通はこの手のものは金型を用意して押し出すのだが、小さなものは引き抜く。