暗算必勝法(2)

2乗の計算だが、1桁のものは九九があるから割愛しよう。
2桁のうち10の位が1のものは、(10+n)(10+m) = 100+10(n+m)+nmの計算が使える。


この手の展開公式を使なら、(10n+m)^2 = 100 n^2 + 20nm + m^2 なんだから、2桁の数の2乗は楽勝のはずだ。でも、実際は、mが大きいと少し嫌なので、1の位が5の場合の2乗を簡略化する方法を使う。


(10n+5)^2 = 100 n^2 + 100n + 25 = 100 n(n+1) + 25というわけだ。たとえば35^2ならば3×4を100倍して25をつける。1225。実に簡単に求まる。この(a+b)^2 = a^2 + 2ab + b^2という展開公式で出てくる係数の2と、5とが掛け合わさると10になる。10は言ってみればゼロと同じだ。計算する負担にはならない。このことに気づくと、5という数字は、結構、親しみやすい数字だとわかる。


同じ理由で1の位が5同士の掛け算は、(10n+5)(10m+5) = 100(nm + (n+m)/2) + 25と簡単に計算できて、たとえば25×45なら、2×4=8,(2+4)/2=3で(8+3)×100+25=1125だ。


1の位が5の場合の2乗が簡単に求まることがわかったので、1の位が5の数も軸として展開公式を適用することを考える。つまり、たとえば36^2 = (35+1)^2 = 35^2 + 70 + 1だとか、34^2 = (35-1)^2 = 35^2 - 70 + 1(この場合(30+4)^2として計算したほうが引き算が出てこないので良いと思うが)だとかである。(つづく)