2周目のビジネス


成長する会社というのは最初、数名から始めたとしても、徐々に取引先を増やし、社員を増やし、対外的な信頼を獲得しながら売上を伸ばしていき、そして最終的には数百人になり株式上場する。


それはひとつのゴールであり、そのゴールまでやり遂げた創業メンバー(および創業メンバーに近いメンバー)は自社株を換金し、それを資本に再度小さな会社をつくることがある。


私はこれを「2周目」と呼ぶ。


テイルズ オブ シリーズの2周目のように、彼らはシナリオの流れはわかっている。こういう展開になるんだなと言う大筋は知っている。スキルも一通り知っている。しかし一周目より縛りがあり条件的に厳しかったり、敵が強くなって再登場したりする。


いま私はそんな「2周目」のビジネスマンたちと仕事をしている。


彼らと仕事をするといかに自分にビジネスセンスがなかったのかというのが身にしみてわかる。
私は自分を全くの無能だとは思わないが、しかし、あまりにビジネスのことを知らなさ過ぎたんだなと反省をしている。


確かに私には技術があり(かなり広範なプログラミングの知識があり)、平均的なプログラマーの何倍かの速度でプログラムが書け、そして平均的なプログラマーの何倍かの年収があった。


しかし、たったそれだけだった。


私の能力からすれば本当はその何十倍もの売上があって然るべきだったのだ。そのことに最近気付かされて、いままで自分がしてきたビジネスとは一体なんだったのかと呆然としている。私のことを信じてついてきてくれていた人たちには本当に悪いことをした。もっと私がしっかりしていればもっと給料を出せたのにと思うとなんとお詫びしていいのかわからない。彼らは私のことをこれっぽっちも恨んでないかも知れないが、私は恨まれても仕方がないと思っている。


本当、そういうビジネスの真髄(?)について、インターネットは何も教えてくれやしないんだな。
検索エンジンは全くの無力だ。私は声を大にして言いたい。


インターネットの馬鹿野郎!


とな。