最多双方連続王手


「将棋で連続逆王手は最高何回まで出来るのか?」(http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20080605)のtrackbackで、「将棋ガイドブック」p176にもう少し長いのが載っているとのことだったので調べてきました。


ちなみにこの本、一見、タイトルからは将棋の超初心者向けの本に見えて、実は小さな文字でびっしり情報が満載されているという意外にあなどれない本です。ガイドブックというよりファンブックという感じです。アマゾンのマーケットプレイスではまだ購入可能のようです→将棋ガイドブック




この本に掲載されている図の先手の持ち駒が「金金金銀銀銀」になっていましたが銀は4枚が正しいと思います。前回の記事で紹介した図と基本部分は同じアイデアなのですが、いくつかのテクニックが詰まっています。


手順ですが、62歩成同金から入って2手稼ぎます。そのあと先手は63と42の地点に駒を交互に捨て続けて後手は同飛でとります。盤上の駒が減ってきたら持ち駒も全部捨て続け、62の金を処分するために途中で63同金同香成同飛も入れておきます。


そのあと43金同角同香成同飛63角同馬と21の角を処分することによって手数を少し稼ぎます。65玉の逆王手に56銀〜55金〜54銀〜53桂(先手はすべて同香)という例の手筋。 そのあと同馬が61の飛車による逆王手になるので同じ手筋で62金同飛62銀同飛64桂打同馬同桂同飛まで62手のようです。


76に桂を配置して桂馬をすべて使い切っているところや、61飛による逆王手なんかが凄くためになりました。この図、72の金を「と」に変えて先手の手駒に金を加えると2手延長されるのかと思ったら、72の金は途中で先手の駒になって、先手は手駒をいったん使い切るので手数は延びないんですよね。

おかもとさんによると、1980年に詰将棋パラダイス誌で、連続王手62回の図が発表されているとのこと。

双方連続王手の記録と千日手(詰将棋メモ)
http://toybox.tea-nifty.com/memo/2008/06/post_a7cd.html

手数からして、それは、上図と同じものですかね…。