ウイルスバスター2008は2007から大改悪されている件 (3)
スパムフィルタに迷惑メールのレポート機能があればそれで解決というわけでもない。
定期的に送られてくるメルマガがあまりにもうざくて迷惑メールとしてレポートする人もいるだろう。
セキュリティ上仕方がないのかも知れないがログインしないと解除できないメルマガは解除の手続きが面倒だ。
ガンホーゲームズメールマガジンなんか、ログインIDは登録時にガンホーのほうからもらったIDだし、数年前にやってたゲーム用のIDなんか控えてないので、私は結局、解除できなかった。
ネットマーブルのメルマガに至っては、ログインして解除しないといけないのだが、ログインするときにActiveXでネットマーブルのコンポーネントをインストールしないとログインすらできない。メルマガひとつ解約するためにそんなものインストールしたくない。
こういうイライラが募ってくると、これらのメルマガを「迷惑メールとしてレポート」する人が出てきてもおかしくない。よって、「迷惑メールとしてのレポート」が適正なのかどうかを判定するためには、そのメールの配信数に対する「迷惑メールとしてのレポート」の割合を調べる必要がある。
ところが、ウイルスバスター2008には迷惑メールに誤判定されたときにユーザーがレポートする機能(安全メールとして報告)はあるが、ユーザーが受け取っているメール自体をすべてサーバーに送信しているわけではないので、どうもそのへんが甘いようだ。
この点で言えば、ユーザーが受信しているメールすべてを覗き見ることのできるGmailはGoogleが本気を出せば、素晴らしい精度のスパムフィルタが完成すると思うのだが、現状、そうでもない。現状、どちらかと言えば、ウイルスバスター2008のスパムフィルタのほうが優秀である。
さて、本題。
ウイルスバスター2007と2008でスパムフィルタはどう変わったのか?
2007までは、メールを受信する前にチェックして、スパムメールだと判定した場合は、件名に[MEIWAKU]と付与されて届いた。(ちなみにウイルスバスターの海外版のPC-cillinでは[spam]と付与されているらしい) これにより、どのメーラーからでもウイルスバスター2007の迷惑メール判定機能を使うことが出来た。
ところが、ウイルスバスター2008になってからは、特定のメーラーでないとスパムフィルタが利用できなくなった。このことを大改悪だという声をよく聞くのだが、私はそうは思わない。
この変更は、レポート機能のない迷惑メールフィルタではスパムメールを防ぎきれないことをトレンドマイクロ自身が理解して、やむなく設計を変更したのだろう。おそらく、Outlookも今後、この動きに追随するんじゃないかと私は思う。
だから、ウイルスバスター2008は特定のメーラー以外連携できなくなったが、そこは悪くないと私は信じている。もうBeckyなどの時代ではないのだろう。ウイルスバスター2008を導入して早速、私はOutlook2007に乗り換えた。Outlook2007はかゆいところにはいま一つ手が届かないが、機能は豊富で満足している。
(つづく)