大人のためのピアノ入門(3)


昨日の続き。


■ リズム訓練

CJ119 リズムに強くなるための全ノウハウ(増補改訂版)

正確なリズムをとるには、リズムの訓練だけを集中してやるほうが上達が早い。初見弾きには欠かせない訓練で、これを最初にやるのを怠るとその後の上達が遅くなる。最近出た「CJ119 リズムに強くなるための全ノウハウ(増補改訂版)」がわかりやすくてお勧め。


もうちょっと突っ込んだ内容まで知りたい人は「リズムの法則―音楽三要素の核を徹底分析」が良いだろう。数学者兼ドラマーの著者が独自の理論を展開している。絶版になっているが古本でなら入手可能なので早めに入手すべし。


■ 独学の危うさ

正しいピアノ奏法―美しい音と優れたテクニックをつくる 脳・骨格・筋肉の科学的研究による革新的メソッドピアノ奏法20のポイント―振り付けによるレッスン
椅子の高さが合ってないだとか、脱力が出来ていないだとか、独学だと気付かないことも多く、変な癖がつきやすい。早い段階で誰かに指摘してもらうべきなのだが、独学ともなるとそうもいかない。


ひと月に一回でもレッスンに通うほうが良いように思うが、どうしても独学で、という人は、左の2冊ぐらいは読んでおきたい。(どちらかと言うと指導者向けの本なので、プロの指導者を目指すわけでもないなら、ピアノを始めたばかりの初心者が読むのもどうかとは思う。)


■ 指の訓練

全訳ハノンピアノ教本  全音ピアノライブラリーリトルピシュナ 48の基礎練習曲集(60の指練習への導入) 解説付 (zen-on piano library)

指のトレーニングのためには伝統的にハノンが使われている。ハノンは同じパターンの繰り返しなのでつい覚えてしまうが、それでも譜面を読みながら弾くようにしたほうが初見弾きの訓練にもなって一粒で二度おいしい。


最近ではハノンの代わりの教材としてピシュナも人気が高い。こちらは全調の練習にもなるので是非やっておきたいが、それでもハノンはハノンでやっておいたほうが良いと思う。


また、指の筋力トレーニングだけを「正しいピアノ奏法―美しい音と優れたテクニックをつくる 脳・骨格・筋肉の科学的研究による革新的メソッド」などを参考に集中してやるのは悪くはない。

(つづく)