三次元オセロ

yaneurao2007-04-05



Ozyさんが三次元オセロを作った。(id:Ozy:20070303 , id:Ozy:20070305)


オセロは1手ごとに盤面がめまぐるしく変化するのでコンピュータと人間とならば人間が不利のゲームである。ずいぶん以前から人間のチャンピオンですらコンピュータには勝てない。


コンピュータ将棋がいまだにトッププロを超えられない大きな要因の一つは、ほとんどの将棋の駒は1マスずつしか進まないというのがある。チェスは将棋で言うところの大駒ばかりなので将棋よりは盤面上の変化が激しく、また、取った敵駒を再利用できないので手の候補が少ない。


それに対して囲碁は、次の手の選択肢が多く、形勢も評価しづらく、石を取られない限りは盤面にはincrementalにしか石が増えない。よって人間に非常に有利である。


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連珠(≒五目並べ)は、囲碁と同じく盤面はincrementalにしか変化しないが、勝敗判定が囲碁より楽で、手の自由度が少ない(誤った手を打つと即ゲームセットになる)ので、人間不利である。


総合すると、人間の有利さでは、囲碁 > 将棋 > チェス > 連珠 > オセロのような比較が成り立つ。言うまでもなく、三次元オセロは、オセロよりさらに人間不利でオセロ > 三次元オセロである。ただ、どのような評価関数で局面を評価すれば良いのか全く知られていないので、そういう意味ではコンピュータの思考ルーチンを作る楽しみはありそうだ。