iPhoneをボイスレコーダーにする最強アプリはこれだ


iPhoneボイスレコーダアプリは現在(私が把握している限り)8アプリある。
すべてダウンロードして使ってみたので感想を書いておく。


以下、JBしていることを前提で話す。


この手のアプリは、録音したボイスメモをパソコン側にいかにして転送するかが問題となって、専用ソフトを使えだとか、e-mailで送れだとかiTunesで同期させろだとか、そんな機能そもそもついてないだとか様々だ。


しかし、忘れないで欲しいのは、AppleStoreから購入したアプリは、原則的にそのアプリ配下のフォルダにデータを格納するということだ。つまり、パソコンに転送する機能がないとかそんなことはどうでも良くて、勝手にそのフォルダからDiskAid(→http://www.digidna.net/diskaid/ DiskAidは、USBでiPhoneを接続出来るため転送が速い。WindowsXP/Vista/MacOSXで動く。)で接続して取り出せばいいのだ。


これはApple Storeから購入出来るすべてアプリに言えることだ。


さて、そのアプリがどこにあるのかどうやって発見するかだが、
/User/Applications/
配下のどこかにある。


XXXXXXXX-XXXX-XXXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX/
というフォルダ名になっている。このなかのどれかだ。そのフォルダ配下の Documents/ がそのアプリが使用するデータフォルダだ。


DiskAidでは詳しい情報はわからないので、iPhone側にOpenSSHを導入して、WinSCPでログインして、このフォルダに移動して、更新日時順に並べれば、(インストールした日付で探せるので)見つけ出す手がかりになるかも知れない。


OpenSSHなんか導入したくないという人は、iPhone側にTerminalを導入して、
find / -name "*VoiceNotes*"
とかやって検索すれば、どのフォルダかわかる。


ちなみにTerminalは画面上のところをタップすると他の画面に切り替えが出来たり(マルチターミナル)、よく使うコマンドは画面上半分のどこかを長押しすれば出てきたり(findも登録されている。特殊な文字、例えば、'*'は、長押し→右下の「:~)」→「*」とやって出す)と、かなり便利な存在だ。


また、Terminalは画面左上をタップすると設定画面に行けて、「Gesture」を選ぶとジェスチャーを登録したり現在登録されているジェスチャーを確認したり出来る。(CtrlキーやらTabキーやらをジェスチャーで入力出来る) Terminalは言うまでもなくgrepやらfindやらが使える。


さて、これで、どのボイスメモアプリであろうとパソコン(XP/Vista/MacOSX)にUSBケーブルで接続して問題なく転送できることがわかった。


無料で行きたいなら、VoiceNotesだ。音質はさほど良くないが、ボイスメモとしては十分だろう。また、30分の音声を録音できることは確認した。それ以上長時間でいけるかどうかは知らない。まあ、実用度は十分だろう。ファイルをVoiceNotes公式サイト(http://www.csh.rit.edu/~garrett/voicenotes/sync.html)にある専用ソフトで転送しようとしないこと! あのソフトは出来が悪い。大きなファイルの転送は不安定。DiskAidで転送するのが確実。


有料のものでお勧めなのは、QuickVoice RecorderとSpeakEasy Voice recorder。


QuickVoice Recorderは現在115円にまで値下がりしている。
・長時間録音が出来る(らしい)
MacならiTunesで同期が出来る(らしい)
・PCに転送するアプリを無料でもらえる(らしい)
 購入したときにAppleからくるメールをQuickVoice Recorderの公式サイトの受付メアド宛に送れば良いとのこと。


SpeakEasy Voice recorderは、公開当初、1,200円($9.99)だったのだが、現在230円になっている。
・録音時に一時停止できる
・音質を5段階から選べる
・長時間録音できる(らしい)


他の同じ価格帯のソフトを選ぶぐらいなら、これにすべき。


それで、ボイスレコーダアプリとして一番値段が高いのは、たぶん、


Newpea Audio Recorder


だろう。これ最強。1200円($9.99)。


・録音時に一時停止できる
・リアルタイムにmp3/mp4に圧縮しながら録音できる。
・録音レベル(Record volume gain)をリアルタイムに手動で調整できる
・Bitrateを32k,64k,128kbpsから選択できる
・Sample rateは8000,22050,44100から選択できる


丸一日録音し続けてもたった0.5GB。16GBモデルのiPhoneなら1ヶ月ぐらい録音できちゃう!


ところが、このソフト、駄目なところがある。


まずPCに転送する方法が用意されていない。JBしているなら、冒頭で書いた方法で転送できるから全く問題ないのだけど、JBしていない人が買うと悲惨。これについては説明不足だと思う。


公式サイト(http://www.newpea.com/)のFAQを見ると

Where is the recorded files?
It's: /private/var/mobile/Documents/Media/iPhoneRecorder

このフォルダにあるから勝手に取り出せと言わんばかりである。どうやって取り出すかは書かれていない。そもそもそのフォルダにはファイルは存在しない。 これは、とてもひどい。


何故こんなことになっているのか、私なりに推測してみると、おそらくこれは単なる書き間違いで、正しくは

/private/var/mobile/Media/iPhoneRecorder

だと思うんだ。ここなら、JBしていなくともDiskAidなどから救出できる。


ところが、Apple Storeで販売するのに際して、「そんなところに勝手にアクセスしてはいけません!」ということになって、急遽ここに保存するのをやめたのではないかな。


なんにせよ上記のフォルダには存在しないのでご注意を。
JBしていない人はこのソフトを買っても間違いなくゴミになります。


あと、もう少し私の推測を書いておきたい。


iPhoneで動画を撮影するソフトにVideoRecorder(→http://www.iphonevideorecorder.com/)というのがあって、以前お世話になった人も多いだろう。


いまはCydiaにCycorderという動画撮影の出来る無料アプリが来て、先日のバージョンアップで音声も同時に記録できるようになったので、VideoRecorderはマストアプリではなくなったが、それでも15fpsで録画出来て、録画後にiPhone側でmegp4にエンコードしてくれるのは凄いなぁと思う。


このVideoRecorderを作っているDreamCacherは、iPhoneRecorderというサウンドレコーダアプリを作っている。VideoRecorder($19.95)とiPhoneRecorder($14.95)は2つセットで買うと$24.95だ。


実は、よく見るとこのiPhoneRecorderとNewpea Audio Recorderとは同一のソフトだ。アイコンの色が違うだけなのだ。


私はiPhoneRecorderは試していないので知らないが、iPhoneRecorderはJBを前提としたソフトなので自由なフォルダにファイルを保存できたのだと思う。だから、

/private/var/mobile/Media/iPhoneRecorder

に保存しておけば良かったのだろう。それをApple Storeで販売しようとしたときにこの問題が起きたのではないかと思う。(AppleStoreで販売するときにこのフォルダ名ぐらい「iPhoneRecorder」から「AudioRecorder」に変更すればいいのに、という気はするが)


まあ、Newpea Audio RecorderはApple Storeでのレビューで書かれているような詐欺ソフトではないというのと(JBしないとパソコンに転送できないのだから、説明不足ではあると思う)、Newpea Audio RecorderをApple Storeから買うなら、DreamCacherの公式サイトからVideoRecorderとiPhoneRecorderとをセットで買うのも悪くないんじゃないの?と書いておく。(現在まだ、VideoRecorderのほうはiPhoneのFW2.1に対応していないらしいので注意すること)


まとめとしては
・VoiceNotesが無料なのでまずはこれで頑張れ
QuickVoice Recorder(115円)か、SpeakEasy Voice recorder(230円)。ほとんどの人はこれで十分。
・Newpea Audio Recorderは1200円。リアルタイムにmp3/mp4で保存可能。
・Newpea Audio Recorderを選ぶなら、iPhoneRecorderとVideoRecorderを抱き合わせで$24.95という選択肢も魅力的。
こんな感じか。