[hard] 携帯(FOMA/PHS)をパソコンから操作する(3)

回路設計に際して一応仕様を確認しておこう。


・1台の携帯のボタンの同時押しは必要ない。(ただし長押しとかがあるのでボタンの押し下げと押し上げはキチンと出来なければならない)
・それぞれの携帯は独立して操作できなければならない。つまり、1台目の携帯のクリアキーを長押ししているときに他の携帯のボタン操作が出来ないとかそういうことがあってはならない。


とりあえず1台のパソコンに4台の携帯を接続することを考える。


私が最初考えた回路は、定跡通り、標準ロジックICで組むというものだった。つまり、74HC154(アドレスセレクタに使うやつ。いわゆるデコーダ)のような4bit入力→16ビット出力のICを一つ持ってきて携帯の押すボタンの指定に使う。次に、押しているボタンの状態を保持するために74HC161のようなフリップフロップを持ってくる。保持すべき状態は、20ボタン×4 = 80個。74HC161(4つのフリップフロップ内蔵)が20個必要な計算だ。あと、状態をロードする74HC161に対してLOADピンで指定してやらないといけないけど、パラレルポートのデータピンにはそんなに余裕があるわけではないので、ここにもう一個74HC154を持ってきて、要するに

・74HC154が2個。74HC161が20個。

という回路を考えたわけだ。それぞれのチップ自体は安い。むしろICソケットとそれを配置するユニバーサル基板のほうが高いぐらいだ。しかし、配線はちょっと大変だ。フリップフロップなので出力を入力に戻すための配線も必要なのでピンの数の倍ぐらいの半田付けが必要になる。あと、出力のときに10kぐらいの抵抗をかますので、これが88×2。半田はざっと400箇所程度か。誰だ。無接点リレーにしろとか言ってるヤツは!半田箇所が600箇所になるではないか(`ω´)


こんなものをこのあと10セットも作らないといけないことになっているので、さすがにゾっとする。あと消費電力からしてパラレルポートから22個のICを駆動させられる自信がないので電源は別に用意する必要が出てきそうだ。


そこでもう少しスマートな方法を考えた。(つづく)