Winny作者をめぐって(4)

そんなわけで、金子氏は、東大助手、IPAでの活動、先進的な3Dのデモ、winny。これだけ見てもノンジャンルなスーパープログラマーであることは微塵も疑う余地はないだろう。IPAのプロジェクトの採択方針には疑問があったとしても、結果としてIPAはノンジャンルなスーパープログラマーにたどり着いていたというのは、興味深い事実だ。


私もwinny出現のころを振り返ってみるに、WinMXを見ながら「さらに匿名性を高めて、より使いやすく、より効率よく、より手軽にファイルの交換が出来るように」するにはどうすればいいのかについて考えた。もし私もその手の共有ソフトを作っていれば、いまごろ逮捕されていたのかと思うと、とてもやるせない気持ちになる。ひとりのソフトウェア技術者として、金子氏にシンパシーを感じざるを得ない。(つづく)