ひとりセッションの可能性(3)


通例、セッションを行なうためにはメンバー全員が一堂に会して練習する時間を設けなくてはならない。


オーケストラなどの大所帯では練習会場を借りたり、各人が自分のスケジュールを調整したりこれがずいぶん大変な作業である。決められた時間に決められた場所に集まるだけでも社会人にとっては結構負担が大きい。また、一人では十分に練習できないのでなかなか上達が望めないし、練習のときに下手な団員がいると彼らに足を引っ張られるということもある。


一人セッションの利点は一人で完成させられるということに尽きる。


練習時間は自分の好きなときで良い。自分が納得できるまで何度も撮り直せばいい。誰にも迷惑はかからない。誰かに足を引っ張られることもない。自分が納得いく編曲を行ない、自分が納得のいく演奏をすればいい。生演奏は無理だが、ニコニコ動画にでもupすれば、たくさんの人に聞いてもらうことができる。


一人で情熱大陸とかセッションしてみた
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1210028


この動画に至ってはアップされて一週間も経っていないが再生数は30万近い。素人の生演奏の場合、それを聴きに来てくれる人は、せいぜい数人、多くとも数十人ではないだろうか?それに比べて何万人、何十万人という規模でアピールできるメリットは非常に大きい。


いままで、「ピアノはピアノだけで完結するから好き」なんて言っていた人も、これを機に、他の楽器も始めてはどうだろう。ピアノを練習する過程でいままで培ってきた音楽的な素養は決して無駄にはならないのだから。


(終わり)