AdSense is Dead. 〜 AdSenseについて知っておきたいこと


web上の広告収入としてサイトオーナーが一番てっとり早く開始できるのはAdSenseである。自分が広告主と契約する必要はなく、簡単な手続きをするだけで自分のコンテンツにマッチした広告が表示されるのでこれを利用しているサイトオーナーが大多数を占めるだろう。


web広告の場合、インプレッションすなわちPV(Page View)に対してどれくらいクリックされるかというのはCTR(Click Through Rate)という指標で表される。普通の一般人向けのサイトならば、CTRは1%程度だと言われている。AdSenseの平均クリック単価は$0.3程度であるから、10万PVあれば、10万PV×1%×$0.3〜$0.5 = $300〜$500の収入になる。


ところがこれにはいくつか落とし穴がある。


コンピュータ慣れしている人はCTRは著しく低いということである。ゲーム系とかプログラマ系がそれだ。その手のユーザーはひとたび「これは広告だ」と認識したらそこは二度と意識に上らない。そんなユーザーばかりだとCTRは0.1%未満にまで落ち込む。


また常連は広告の場所を覚えてしまうのでクリックしなくなる。リピーターと一見さんとではまったくCTRが異なる。


さらに、「はてなダイアリー」はAdSenseは向かない。AdSenseはurlに対してコンテンツマッチングを行ない自動的に広告を出すのだが、このサイトを見てもわかるように7日分をblogのトップページに表示していると、7日間はほぼ同じ広告しか出ない。その日のエントリをクリックして表示させた場合は、その日のエントリに合致した広告が出るのだが…。


私は「それぞれの日のエントリの末尾にそれぞれの日のエントリに合致した広告が出てくれればいいのに!」と思うのだが、これははてなダイアリーを使う限りはどうやっても不可能なようである。これならいっそ自分が事前に選択しておいたジャンルから毎回ランダムに広告が表示されたほうがまだ訪問者にクリックされるというものである。


ちなみに1週間ほど前に実験的にこのサイトにAdSenseを貼ったところ最初はCTR1%ぐらいあった。おそらく「これは何かのネタか?」と興味半分で押してくれた人がいるのだと思うが、いまやCTRは0.1%未満である。1日1クリック程度。下手すると1ヶ月1,000円にもならない。大失敗である。


サイトオーナー的には大失敗なのとは裏腹に、同じ広告ばかり出続けるというのは広告主としては相当の広告効果が期待できるはずで、それでいて実際はクリックされないからお金は払わなくて良いという坊主丸儲け状態である。非常に悔しい。


結論としてAdSenseで儲けたければweb広告をクリックしてくれるようなコンピュータ慣れのしていない一見さんが検索エンジンでどんどん飛んでくるようなサイトを作りなさいということだ。