ビデオテープを整理


ビデオテープはかさばるのでパソコンにキャプチャーして全部捨ててやろうと思った。古いビデオテープを整理していると「風の谷のナウシカ」が出てきた。高校生ぐらいのときにテレビで放送していたものを録画したものだ。


ビデオテープの背にサインペンで「風の谷のナウシカ」と書いてあるのだが、いかんせんサインペンの最初のインクの出が悪かったのか、一画目がかすれていてどう見ても「しらみの谷のナウシカ」になっている。これは、想像しただけでも気持ち悪いので、いち早くこのビデオテープを捨てたいのだが、「虱の谷」のまま捨てるのはどうも気が引ける。


捨てる前に「虱の谷」ではなく「風の谷」に書き換えてから捨てたいので同じような太さのサインペンを探したのだけど、最近ボールペンしか使わないのでサインペンが見当たらない。仕方ないのでボールペンで書き足してみたが、どうも一画目だけが浮いてる。これでは逆効果である。どうにも居心地が悪いので、近くのコンビニにサインペンを買いに行って、いましがた帰ってきたのだが、セブンイレブンのドアには「おでん全品70円」というポスターが貼ってあって 嬉々揚々とおでんを容器に入れレジに持って行ったら、なんと全品70円なのは10月22日の24:00までで、時計を見たら、24:00から5分過ぎていていつもの価格に戻っていたのだが、いまさらいらないとも言えないので、涙を飲んでお金を払い帰ってきた。あの店員のクククというニタ笑いがいまだに忘れられない。思い返しただけでも腹が立つ。いや、そんな笑い方をしてなかったかも知れない。そもそも笑ってなかったかも知れない。あれは幻聴だ。幻聴だということにしておこう。


ともかく。あまりにショックだったのでサインペンを買わずに帰ってきてしまった。しかし、冷静になって考えてみると、何故《「虱の谷」のまま捨てるのはどうも気が引ける》のかその理由がよくわからない。きっと単調なビデオテープの整理に疲れてきたので酒を飲みながら整理してたのが良くなかったのだろう。ともかく、深く考えるのはよそう。キャプチャーの終わったビデオテープはまとめて可燃ゴミとして出すことにした。そして私は、近所のゴミ捨て場へと向かった。まさかそこに雑誌の束が積まれたままになっていようとは知るよしもなかったのである。(昨日の日記へと続く)