救急車の乗り方 for ビギナーズ(4)

早産などリスクの高い妊婦を受け入れるために必要なNICU(新生児集中治療室)は、
満床状態がほとんどで、医師の間では「搬送先探しは産科が一番大変だ」と言われている。


妊婦受け入れ 31回「不能
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/feature/20080209-OYT8T00447.htm

上の記事のリンク先を是非読んでいただきたい。妊娠6か月の時に破水し、救急車を呼んだが、31の医療機関から受け入れを断られ、32件目の病院に受け入れが決まり、東京から栃木まで救急車で搬送された妊婦の話である。


このように受け入れ先がなく妊婦が俗に言う“たらい回し”(病院側にも受け入れたくても受け入れられない事情があるわけで、この言葉を安易に用いるべきではないが。)に遭うという事件が近年多数報告されている。


妊婦と言うだけで、(妊娠初期であっても)産婦人科でなければ受け入れが出来ないのが実状であり、それでいて、早産のリスクがあるとなればその施設にNICUがなければならない。


かかりつけの産婦人科があるとしても(妊婦なら当然あるべきだろう)、そこにNICUがなければ、容態によってはその病院には受け入れてもらえない。死産も覚悟しなければならない。大変悲しい事実ではあるが、これが緊急医療の現状なのである。


(明日のエントリに続く)