【RAIDが】容量違いのHDD【組めない】


16MB容量が違うだけなのにWindows7のディスクの管理で見ると凄く差があるように見えるという記事を先日書いた。*1


その記事を書いたときには、あまり気にしていなかったのだけど、これ実はどちらもWD20EARSなんだ。
WD20EARSは価格の安さから、いま一番普及しているHDDだと言えるだろう。


amazonでもたったの6,580円だ。2TBにしては安すぎるだろう。(→ Western Digital Caviar Green 3.5inch 5400rpm 2TB 64MB SATA 3.0Gbps WD20EARS )


しかし、このWD20EARS、枝番(型番の末尾)が違うと全然別の製品なのだ。一例を挙げると
・WD20EARS-00S8B1(4×500GBプラッタ 2009年度。マレーシア工場)
・WD20EARS-00J2GB0(4×500GBプラッタ 2010年度。タイ工場)
・WD20EARS-00MVWB0(3×667GBプラッタ 2010年度。新モデル。マレーシア工場)
のようになっている。


プラッタが違うのだから、重量も性能(アクセス速度・発熱etc…)が違うのは言うまでもないことだが、容量も微妙に違うというわけだ。


それでRAIDを組んでいて、HDDが破損したから交換するような場合、同一品番のHDDを買ってきて交換しても、容量が異なるとRAIDが組めないわけだ。


一般的なRAIDシステムでは交換前のHDDと同容量以上でなければならない。
以前のHDDに比べて仮に16MBだけ少ないとしても、そんなHDDでは代替にならないのだ。


逆に言えばRAIDを組むときには、HDD容量を少し余らせて(少なめの容量で)RAIDを組まなければならない…というのが今後常識になるのかも知れない。


あるいは、RAIDシステムは、RAID volumeのshrink機能(総容量を減らす機能)を持つべきなのだろうか…。


HDDメーカーとしては、新しい枝番のHDDの容量が以前のものより数MB多いのはサービスのつもりなのかも知れないが、同一製品名で容量違いのものが市場に流通している現状は、RAIDを組む者にとってはありがた迷惑と言わざるを得ないだろう。

*1:ディスクの管理の表示がおかしい件
http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20110502