線形代数の教科書は1円で買えるという話
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昨日の記事に対して、↓のようなお叱りのコメントを頂戴した。
このようにとてもわかりやすい参考書が1円(+送料250円)で売られているので、この分野はある意味供給過多になっているわけです。初学者なら、こういう本で勉強しなさいということです。またゲームプログラミング本のなかで1円で売られている本より劣る説明しか出来ないなら、そんなことにはページを割かないで欲しいと思うのです。 キーポイント線形代数 (理工系数学のキーポイント 2) のほうは、usedが現在692円(+送料250円)。このシリーズは、他の数学分野と絡む話題がちらほら出てくるのでその分野だけを集中して勉強しようとする人にはちょっと嫌な感じだと思うので私はあまりお勧めしませんが、このシリーズもわかりやすいです。 あと3D関係のプログラミングで使うなら3次元回転やオイラー角などについて解説している本も読んだほうがいいと思うので、同シリーズのキーポイント行列と変換群 (理工系数学のキーポイント (8))をお勧めします。 3Dゲームプログラミングのごく狭い範囲に的を絞るなら、 3Dゲームプログラミングから少し離れるなら、以下の本はとてもいい数学の教科書です。 ■ まとめ 「3Dのゲームを作る」と言った場合、それが商業的規模のゲームであれば、単に3Dモデルが表示出来ればそれでいいという話では決して無いです。その3Dモデルをどう動かすのかだとか、動かした結果、他の3Dモデルとどう作用させるのかだとか、その3Dモデルを使ってどういう世界を構築していくのかだとか。すぐにそういう問題に出くわします。 そのためには、数学をある程度体系的に、系統立てて学んでおくほうがトータルでの学習効率は良いです。(個人のモチベーションが続くのかという問題はあるかも知れませんが。) 「東大受験に必要となる数学はこの本だけでマスターできる」だとか「3Dゲームプログラミングに必要な数学・物理はこの本だけでマスターできる」だとかそういう言葉は人々にとってとても心地良いものかも知れませんが、そもそも数学や物理などの学問に終わりなどあるはずもなく、無限にどこまでも深く続いているものです。その現実から目を背けてはいけないと思うんですけどね。 |