ゲームエンジン・アーキテクチャ


ゲームエンジン・アーキテクチャ


ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術


アンチャーテッド 黄金刀と消えた旅団』を開発したゲームプログラマの著書、ゲームエンジン・アーキテクチャが発売になっちょります。


ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術」と対比させて言うなら、こちらは「ゲームプログラマになったあとに覚えていきたい技術」と言えるでしょう。


原著は昨年の6月に出たばかりなので、意外に早く日本語版が出たなぁという感じです。


詳しい目次のPDFが↓にアップされています。
https://files.me.com/minahito/oppp7b


本の内容はかなり広範囲をカバーしています。個人的には、いまさら線形代数の説明とかVisual Studioの使い方とか、C++のベストプラクティスとかそんなのはもうお腹いっぱいなので、そういうのは端折って欲しかったなぁというのはありますが。稀に見る良書には違いありません。


884ページで5,775円なので、値段は分量のわりには安いほうだと思います。
これから本格的なゲームを作っていきたい人にはお勧めです。


この本に限らず、最近は、この一冊さえ読めばXXXがマスター出来るという厨二病全開の本が世間的には望まれている気はします。


ただ、数学や物理は大学受験の参考書や大学の教科書などで勉強したほうが断然わかりやすく、値段も安いのが実状です。大学受験参考書・大学の教科書のマーケットとゲームプログラミングの書籍のマーケットとの規模を比べて考えてみればそれは自ずとわかります。


そもそも普通、ゲームプログラマは数学や物理を専門に研究しているわけでもなく、そういう意味でもその道の専門家が書いた本のほうがよほど親切で説明にも間違いが無いのです。


大学の教養程度の内容をゲームプログラミングの本のなかで書いて、それでページ数が増えて本の値段が上がっているのは私はどうも納得がいきません。