以上と以下と未満と超えと


数学の世界で「5以上」とか「5以下」と書いた場合、5は含む。
しかし含まない言い回しが日本語で何というのが適切なのかよくわからない。
英語ならlessとgreaterなんだろうけど。


私は
「以下」のその数を含まないバージョンは「未満」
「以上」のその数を含まないバージョンは「超え」(←あまり見かけない)
を使っているが前者はともかく後者はあまり数学で聞かない表現だ。


ところでこれに関連した表現に「以前」とか「以降」がある。


「6月4日以降に」と言われたら6月4日も含む。
「6月4日以前に」と言われたら6月4日は(普通は)含まない。
例) 「昭和以前にも××があった」という場合、昭和は含まない。


しかし法律用語では「6月4日以前」の場合は6月4日も含み、「6月4日より前」と書かれていた場合は6月4日を含まない。同じく、「6月4日以降」なら6月4日を含むが「6月4日より後」と書かれていた場合は6月4日を含まない。


「以遠」とか「以内」はそこも含む。
「以北」とか「以南」もそこを含む。
「以後」も「以来」もそこを含む。


こう考えると結局、「昭和以前にも」とか言うときの「以前」の使い方だけがおかしい気もする。「昭和より前にも」と言うべきだよなぁ…とか思ったり。


まあ何にせよ紛らわしいのでメールなどで相手に伝えるときは「6月4日以前(6月4日を含む)」とか私は書くようにしている。