いまさらC++


私は最近はもっぱらC#なのでC++で書かなければならないシーンはめっきり減った。私がC++で書かなければならない部分はスピードが重視される部分のみなので、templateやインラインアセンブラを駆使したりはするが、その部分でそれほど込み入った設計が必要になるわけでもないので、boostのお世話になることは少ない。


そんな立場なのでいまさらC++の書籍を紹介するのも気が引けるのだが(有名どころは既に紹介してるし→http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20050514)、ビッグタイトルなので(そのわりに売れていないので)一応紹介しておく。




S・P・ハービソン3世とG・L・スティール・ジュニアのCリファレンスマニュアル
3世,サムエル・P. ハービソン ガイ・L.,ジュニア スティー
エイアイビーアクセス
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おすすめ度の平均: 5.0
5 買っとけ

SiB Accessというのは、『ハッカーのたのしみ』(→http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20070215)とか通好みの本ばかりを狙って翻訳している出版社。


ちなみにAmazonではこの左の本の書籍情報が「エイアイビーアクセス」と間違えて入力されている。


あと、SiB Accessの公式サイトは、なんと、いまどき独自ドメインではないのだ。
http://www.hh.iij4u.or.jp/~sib-tom/


「ほんとにこれが出版社なのか?」と思うのだが、限りなく個人事業っぽい気がする。


それはともかく、左の本は

出版社/著者からの内容紹介
C言語/ライブラリの完備かつ詳細な解説書
伝統的Cから最新規格C、そしてC++互換Cまで、すべてを網羅!
K&R」に疑問を感じたら読むべし!
世界中の上級プログラマ/コンパイラ作成者の座右にある名書

というかなりマニア向けの本だ。特にお勧めはしない。


More Exceptional C++ さらに40のクイズ形式によるプログラム問題と解法 (C++ In‐Depth Series)
ハーブ サッター Herb Sutter
ピアソンエデュケーション
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「あれ?まだ日本語版出て無かったんだっけ?」と言う本。


まあ、普通のC++使いは、英語版をとっくの昔に読んでるだろうから、いまさら説明するまでもないだろう。私も英語版を読んだ一人なので日本語版は手に取ってもいない。そんなわけで翻訳の質がいいか悪いかは知らない。


英語版を読み逃していた人にとっては待望の日本語版!と言えるかも知れない。


でも凄くいまさらな感じがしなくもない…。

Boost C++をチューンアップする最先端ライブラリ
ビョルン・カールソン
ピアソンエデュケーション
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著者のBjorn Karlsson氏は、いろんなC++の雑誌に寄稿しているので(名前は覚えていなくとも)氏の記事を見たことがある人は多いのではないかと思う。


この本は主要な(一番使いそうな)ライブラリに重点を置いて解説してあるので、実用度が高いと思った。事典のように使うよりは通読したほうがいいと思う。