電子書籍


技術系の文章はオンラインでドキュメントが提供されることがある。1000ページのpdfだとしよう。


最初から電子化されているのに、それをわざわざ印刷して読むという人がいる。あるいは、紙媒体のほうがいいと言う人がいる。


そういう人が言うには、


・使っているモニターが小さく、パソコン上では読みにくい
・使っているモニターが一つしかなく、マルチディスプレイではないため、横に置いて作業をしたりできない
・使っている液晶ディスプレイが悪く、長時間見ていると目が疲れる
・持ち運びしてどこでも好きなときに読みたいがそのための軽量で長時間使えるノートパソコンを持っていない
Acrobat Readerでは紙と比べると操作性が悪い。


など、「なるほど」と思えることもある。


そう考えると有機ELの大画面マルチタッチディスプレイなんかが普及すれば状況は変わるのかも知れない。


一方、紙という媒体は、


・いくらでも小さくちぎることが出来る。1ページだけちぎって渡すことができる。(普通、書籍をちぎって相手に渡したりしないだろうが)
・ちぎればちぎるほど軽くなる。(有機ELのノートパソコンが普及してもバッテリーが必要だから1枚の紙より軽くなることはないだろう)
・そこに手書きで自由に書くことが出来る。(pdfファイルに自由に手書きでメモを書くには、特殊なビュアーとタブレットが必要だ)
・50年後でもおそらく読み返すことが出来る。(CD-RやDVD-Rは20年後ですらデータを正しく読み込めるかは非常に怪しい)
・大学ノートとボールペンなら100円ショップで手に入るが、マルチタッチの有機ELのディスプレイ + OS + 手書きメモアプリが数百円で手に入るようには決してならない。


など、電子媒体で実現するには困難を伴うような特長がたくさんある。


私自身は議事録代わりに会議を音声で保存して電子化しているが、電子媒体の良いところは、


・場所をとらない。(一冊の本が20MB程度。25GBのBD-Rに1000冊入る)
・コピーが出来る。(PDAに小説をコピーして、電車のなかで読むだとか)
・相手にメールなどで簡単に送信できる。
・音声や画像も一緒に保存することが出来る。


なんかだと思う。


特に本が邪魔で仕方ないので私はスキャンして大量に取り込んだが、BD-R 10枚になんとか収まった。これでいつでも夜逃げできるな。