マインドストームNXTが駄目な10の理由


注 : 必ず昨日の記事と併せて御覧ください。


1) 踏み込んだ技術文書は英語でしか提供されていない。あらたに自作ハードを接続しようと思うと、ハードの知識が必要なのはもちろん、英語のドキュメントを読めなくてはならない。また、パソコン側から制御したいなら、SDKなどもすべて英語。コミュニティ(http://forums.nxtasy.org/index.php?)のほうには技術情報がたくさん寄せられているが全部英語! 2chのNXTスレは閑散としている。


マインドストームのオプションパーツ(NXT本体付属のもの以外に、バッテリーパックやアダプタ、そして、加速度センサや位置センサなど)は、http://shop.lego.com/ で取り扱いしているのだが、日本には発送できない。(´ω`)


2) カメラは明るさを感知するのみである。Webカメラのような撮影が出来るわけではない。ワイヤレスリモコンロボにカメラをつけて、おねーちゅんのパンツを逆さ撮りしてやろう!とか考えている奴は要注意。(って、そんな奴おらんか…)*1


SDカードが挿せて、Webカメラで撮影したものが本体に撮りためられたりするとワイヤレス監視カメラとしても使えそうなのだが…。


3) モーターが3つまでしかつながらない。複雑な制御を行なうロボットを作ろうと思うと、どうしてもモーターは6個〜10個接続したい。


4) 本体が比較的高価。モーターを6個制御したいがために玩具用NXTをアマゾンで2つ買うとそれだけで73,500円である。そこまで高精度な制御が要求されないのであれば、NXTなんかよりPICやAVRに200円ぐらいで売られているマブチモーターでも制御させたほうが安上がりである。


値段がぼったくり価格ちょっと高い。例えば、Bluetoothドングルも正規品は4,410円もする。PLANEX Bluetooth Ver2.0+EDR対応 Microサイズ USBアダプタ BT-MicroEDR2なら送料込みで半額ぐらいで買える。


5) 単三電池6個もNXT本体に内蔵させなくてはならないので、NXT本体の重量も大きさも馬鹿にならない。二足歩行ロボットをNXT×2で構成すると相当の重量と大きさになる。これでロボコンなどで上位に食い込むのは難しい。


あと、パソコンから長時間制御し続けようと思うと、電池やバッテリパックでは辛い。NXT本体に直接アダプタが挿せると良かったのだが。


6) NXT本体からモーター間の配線もケーブルがたるんで結構邪魔。ぴったりの長さのケーブルが欲しい。HUBが使えると入出力ポート数の制限も緩和できてよいのだが。


7) 距離センサーの精度が微妙。1cm単位での測定で誤差±3cm。(実際はもう少し高精度なはずだが。) これでは細かい制御には向かない。*2


8) サードパーティ製のオプションパーツはほとんど売られていない。日本のメーカーも頑張って欲しいと思う。日本ではマインドストーム自体が盛り上がりに欠けるのもあるのかも知れない。また、サードパーティでオプションパーツが購入できるのは以下の2か所ぐらいしかない。


HiTechnic Products
http://www.hitechnic.com/


mindsensors
http://www.mindsensors.com/


9) 液晶が小さすぎる。デジカメでもVGAカラー液晶が搭載されてるこのご時世にモノクロ100*64では、ファミコンエミュもろくに動かない。安っぽく見える。


10) パソコンからBluetoothで制御しようにも、Bluetooth自体の遅延が0.1秒程度発生するので、センサーの入力に即反応して動きだすようなプログラムを書いてパソコン側からBluetoothで制御する場合、(実測していないがおそらく)0.2秒程度の遅延が発生する。シビアなタイミングが必要とされる制御はBluetoothで接続したのでは不可能である。(USBならそこまでひどくはない)

*1:ワイヤレス制御したいNXTにカメラをつけたいなら、NXTを経由させずに市販の防犯用のワイヤレスカメラをつけたほうが安上がりだし簡単である。

*2:ちなみに、mindsensor.com
http://www.mindsensors.com/
で、1mm単位の測定が出来る距離センサが売られている。