私が秋山仁が嫌いなわけ


しばらく考えていて、私が秋山仁が嫌いなわけがわかった。


昨日紹介した「皆殺しの數學」だが、#1にしても、ラスロウ・ロバースの定理そのまんまだし、もうちょっと一般的に知られている、世間で役に立つような数学にして欲しいという気がしないでもないけども、まあ、数学に関心を持ってもらうための趣向だということであれば、その意図はわからなくはない。


私が秋山仁が好きになれないのは、きっと彼が必死にアウトローっぽく見せようとしているけど、全くアウトローにはなりきれていないところかなぁ。そのエセっぷりに「こいつは全くのニセモノだ」と生理的に嫌悪してしまっているような気がする


15年ほど前に秋山仁マジカル頭脳パワーにゲストで出演していたとき、同じ重さのゴム風船を二つ持ってきて、片方は空気を入れて膨らませ、もう片方は膨らませない。この2つの風船を天秤にかけたときに釣り合うかという問題が出されて、彼は得意げにアルキメデスの原理を持ち出し自信満々に「釣り合う」と答えていた。


もちろんこれは間違いだ。膨らませた風船は、風船が縮もうとする力が働き、その中の空気は風船の外の空気より圧縮され、風船のなかの空気の比重が高くなる。よって、膨らませた風船のほうが(全体の重さは)重くなる。


他のレギュラー回答者はほとんどが正解していて、レギュラーだった森脇 健児からも「このおっさん、本当に数学の先生なんですか」と秋山仁の回答に対して突っ込みが入ったぐらいだ。森脇 健児は、この失礼な発言のせいか、翌週からはレギュラーを外されていた。*1


私が秋山仁のエセっぽさを感じはじめたのはそのときからだ。

*1:と思う。私の記憶違いだったら申し訳ない。誰か詳しく覚えている人にフォローをお願いしたい。