オンラインゲームの負荷分散


オンラインゲームでサーバーの負荷分散のためにいくつかのワールドに分ける設計にしてある場合がある。このような設計になっているゲームは枚挙いとまがない。


しかし、ワールド間の行き来は非常に制限されているのが実情である。ほとんどのゲームでは、行き来は全く出来ないか、運営サイドが何かの節目のときに手動でやっている。


ワールド間の行き来をもっと自由に行えるようにするのは技術的には難しくないと思うのだが、それをやってしまうと1つのワールドに人口が集中するのだろう。なぜなら、


・知人や友達がいるワールドに居たい
・なるべく人が多いワールドのほうが
そこで売買されているレアアイテムの流通量が多い
・なるべく人が多いワールドのほうが
たくさんの人と出会えるチャンスがある(パーティ編成などが容易)


である。


この結果、いったん人口が集中しだすと歯止めが利かなくなり、過疎のワールドはどんどん過疎化が進むと言った現象が見受けられる。これはどのオンラインゲームでも同じような事情である。


人口をバランスさせるためには人工の多いワールドにペナルティを課す(税金を高くする、レアアイテムのドロップ率を下げるetc..)か、人口の少ないワールドへの移住に報奨金を出すかだと思う。


しかしそのようにすると人口の移動が頻繁に発生し、せっかくゲーム内で知り合った人たちがどんどん移住していき二度と出会えないというような世界になってしまう。その結果、ゲーム自体の魅力が半減してしまうだろう。


オンラインゲーム自体の文化が浅いせいか、このへんをどう設計し、どう運用すべきか手探り状態が続いており、大半のゲームではワールド間の移住は全くと言って良いほど考慮されていない。しかし、今後、MMORPGの人口が増えてくると決して無視はできない問題である。