漢字フォントの脆弱性をどうするか?
大きな蛙を意味する「黽(つとめる・ベン)」という漢字なのだが、この右下の部分、下まで付くのが正しいのか正しくないのかという問題がある。確か、私の記憶ではこれは付かないはずなのだ。
この黽を部首として使う漢字に蠅(はえ)、黿(おおがめ)、鼈(すっぽん)などがある。人名や中国語では結構この部首を持つものが多いので、この部分が正しく書けるかどうかというのは、非常に重要だ。
そこで、いくつかのフォントでこの文字を表示させてみた。(右図)
思った通り、下まで付かないものもある。行書体になってくると、勢い、付くか付かないか、ぐらいになってくる。これがMS明朝やMSゴシックになるときに誤って解釈され、付けてしまっているのだと思う。
この漢字フォントを見た読者が誤ったまま理解し、覚えてしまっては大変である。このような漢字フォントの脆弱性報告はどこに行なえば良いのだろう?我々は漢字フォントの脆弱性に対して非常に無力な存在なのである。*1
*1:この記事は、高木先生のプログラミング解説書籍の脆弱性をどうするかにインスパイアされて書きました。