扇風機を愛用しているか?
私はこんな季節になっても扇風機を愛用している。
その昔、私がひとり暮らしをしていたときに風邪をこじらせ、42℃もの高熱を出した。2,3日うなされたまま、歩くことすらままならず、もうこのまま死ぬんだろうと本気で思った。起死回生につながったのは布団に深くもぐったまま扇風機を回し頭を冷やし続けたことだ。翌朝になると熱はすっかり治まっていた。
「扇風機よ。お前は一晩中、寝ないで俺のことを看病してくれたのか?」
そのことがあって以来、私は扇風機にぞっこんなのである。
こんな季節に扇風機を回している私を社員たちはキチガイを見るときのような憐憫の目で眺めながら「暖房キボンヌ」とやかましいので、セラミックファンヒーターを買ってやることにした。
「暖房なんかしても頭に血がのぼって頭の回転が鈍るだけやっちゅーねん!」と思っている私は、懲りずに今日も扇風機を回してたりするのだが、お客さんが来たときだけは(キチガイだと思われるとイヤだから)切ることにしている。