ハッカーの教科書―完全版(2)

ハッカーの教科書 完全版

そんなわけで、MaDさんを美咲の天使の誘惑(?)でそそのかし、翌日には『ハッカーの教科書―完全版』を見事せしめることに成功した。


私はさっそく狂ったイノシシのように読みふけった。てっきりexploit code(意味がわからない人は、かぶと虫がスイカから甘い汁をちゅうちゅう吸っているところを想像するとヨロシイ。真面目な解説は→http://www.fmmc.or.jp/~fm/nwts/nwmg/keyword/cinderella/exploit.htmでも見てチョ)が中心なのかと思っていたが、かなり違っていた。



Hacking: The Art of Exploitation
ハッカー・プログラミング大全


古典的なexploit codeについては、名著『Hacking: The Art of Exploitation』か、和書であれば『ハッカー・プログラミング大全』に詳しい。


ハッカーの教科書―完全版』は、どちらかと言えば、それらの本とは路線が違い、初心者を中級者(のhackerないしcracker)に導くための本だと感じる。ネットワークの話は、「IPアドレスとは何か?」というところから書いてあるし、John the Ripperから無線LANのアタック、メール関連のハッキング、DoS/DDoSアタック、ブラウザ関連のハッキングと、かなり内容は網羅的である。この意味において、教科書の名にふさわしい。上級者にとっては内容がやや中途半端だと感じるかも知れないが、読者ターゲットの絞り方は間違ってはいないだろうし、6,090円もするのに発売早々増刷になるだけのことはある。


そんなわけで、この手の話に興味があって、網羅的に学習したい人(特に初心者〜中級者)にお勧め。上級者には、上で紹介した2冊の本をお勧めしておく。