「人を好きになってはいけない」といわれて

サイン入り!


先日のたこ焼きオフ(id:yaneurao:20041212)でchiさんに自著(ASIN:4062109336)をもらった。


chiさんには、以前、美咲本の著者校正を手伝ってもらって以来の仲である。そんなわけで、サインまでしてもらったのでは読まざるを得ない。年末で忙殺されているせいもあって、あまり乗り気ではなかったもののパラパラとページをめくりつつ読み始めた。


文章は頭の悪い高校生の書く日記という感じの文体なのだが、読み進めていくと先が気になって気になって仕方ない。ついに、夜更かしして一気に最後まで読んでしまった。


お世辞にも、著者(chiさん)は特別優れた才能を持っているとも言えず、特別変わった性格というわけでもない。そのへんはそんじょそこらの若者と同じなのだが、ただ両親が統一教会の信者だったために、ひどく屈折して育ち、そのあと引きこもったり、家出したり、新宿2丁目で男娼をしたりしながら自己を恢復(かいふく)していくことになる。


村上龍が帯に

「思い切り普通な現代の地獄巡り」

というコメントを寄せているが、まさにピッタリの内容だ。アマゾンのマーケットプレイスでは88円とか100円以下で売られていて、下手すると送料とか手数料のほうが高いのだが、少なく見ても88円にしておくのは勿体ない本だと思った。