夜逃げ

今月は、ちょうど大きな仕事があったので、一ヶ月、自分がフルに働けばどれくらいのお金が入ってくるのか挑戦してみた。子供のころ72時間耐久プログラミングをしたことがあるが、あれの一ヶ月バージョンだ。とは言っても、そんなに無理の利く歳でもないので、せめて一日6時間の睡眠は確保するようにした。そのほかの時間は仕事しごとシゴトだ。企画書作成、プログラミング、基板設計、ハード製作、半田付け、部品買出し、全国行脚ナドナド。


PS2を貸したまま返してくれない友達にもかなり手伝ってもらったし、それ以外のまわりの人をも巻き込み、多大なる迷惑をかけた。この場をお借りしてお詫びしたい。


そして、今日の時点でその額がほぼ確定した。おおよそ自分の今月の純粋な稼ぎは(他人の稼いだ分は含めないし、いままでの印税等の分も含めない)、600万弱だった。この額が多いのか少ないのか何ともコメントがし難いが、普通のサラリーマンからすれば多いのだろう。しかし、これでは自分の目標額にゼンゼン足りていない。納得いかざる数字だ。


月の初めに、「今月は下手すれば2,500万ぐらいは稼げる」と思った。あらかじめ言っておくが、いつもはその1/10も稼いでいない。今月だけは大きな仕事があったので例外中の例外なのだ。しかしそのあと、私はいくつもいくつも取り返しのつかないミスを犯し、あやうく夜逃げをしてダンボールハウスコッペパン生活をしないといけないというぐらいの状況にまで追い込まれた。それが今月の17日のことだ。(id:yaneurao:20041118)


あやうく殺されるんではないかというところまで行きながら、なんとか極限状態で精神的に持ちこたえた。その甲斐あって、どうにか、夜逃げだけはしなくて済む運びとなった。それが確定したのは昨日のことだ。私は命からがら逃げおおせたのだ。そして結果的には自分の手元に600万弱の金が残った。これは、稼いだのではなく、ただ手元に結果的に残ったというだけだ。ちょうど、宝くじを連番で3,000円分買って、300円分は必ず当たるのにも似ている。何のありがたみもない、何の喜びも湧いてこないお金だ。


―――結局のところ、私は勝負に負けたのだ。