みっつ目は自分は呪われたプログラマであるということ(20)

そして、いよいよ復讐の時が来た。その「じゅうまんえん」を持って近所の駄菓子屋に爆竹を買いに行った。小学校のころは、学校の校区内から出てはいけないと教えこまれていたために、自分の行動範囲は著しく制限されており、駄菓子屋ヤマノこそが唯一の爆竹の販売店だった。


駄菓子屋ヤマノは小学校の裏に小判鮫のようにぴったりと位置しており、駄菓子、ウルトラマンカードに始まり、文具雑貨、小学校のランドセル、学校指定シューズ・体操服・水着まで何でもそろう、小学生に特化されたコンビニエンスストアだったと言っても過言ではないだろう。


言うまでもなく、「じゅうまんえん」ぶんの爆竹を駄菓子屋ヤマノへ買いに行った。学校は自主的に休んでいたのだが、学校の授業がある時間帯に買いに行くと激しく怪しいので、学校が終わるぐらいの時間帯を見計らって買いに行くことにした。しかし、それが良くなかった。


「じゅうまんえん」を右手に握りしめているところ、何と、例のH君ら4人と鉢合わせになったのである。(つづく)