こいつにはゼッタイ勝てない

いままで生きてきて、こいつにはゼッタイ勝てないと思ったことが何度かある。ただ、私の場合、コンピュータの世界では、あまりそういうのを感じたことがない。子供のころの私は「プログラムが出来る」ということ自体に非常にネガティブな感情を抱いており、「プログラムが出来る」人を尊敬するどころか、「自分と同じようなマイコンキチガイが世のなかには居るんだな」とそういうレベルの認識だったからだ。


先日、はてな百傑で26位に入ったので(id:yaneurao:20040825)そのときにはてな百傑に入っている人の日記×1ヶ月分程度をすべて読ませていただいた。その中には「こいつにはゼッタイ勝てない」と私に思わせた人がたった一人だけ居た。今日は、その人のことを紹介したい。言うまでもなく百傑に入るような人はみんなそれなりに読ませる文章の書き方を心得ているし、文章力もあるレベルにまで達している。そういう人たちのblogにはいろいろ学ぶところが多いし、感心させられるものがある。


しかし、その人の文章は桁違いの衝撃を私にもたらした。その人とは、相川さん(id:aikawa8823)だ。この相川さんのプロフィールによると、彼女は21才の大学生らしい。嘘か本当かこの際どうでも良くて、書いてある内容、そしてその人物の紹介の仕方が天下一品だ。仮にそこに書いてあることが全部作り事だとしても、いや、それならばなおさら、私はもう彼女の恵まれた才能に嫉妬せざるを得ない。それほど精緻に、そして的確に人物描写がなされている。私にはどれだけの努力をすればあれだけの観察力と文章構成能力が身につくのか想像すら出来ない。


ああいうような日記自体がひとつの作品レベルにまで昇華されているのを目の当たりにすると「今日は寝てないのでネムター」だとか「明日はどこそこで打ち合わせ」だとか書いている自分の日記が突如とても恥ずかしく大変汚らしいものに思えてくる。「何書いてんだ、俺。誰が、自分にしか意味不明のメモを読みたがるんだ。メモは自分のメモ用紙にでもしておけよ!」と自分自身に腹を立てずにいられない。「もう、俺、blogやめようかしらん」と本気で思った。少なくとも、日記代わりに書くのはやめて、もっと内容のあることを書きたいと真剣に考えさせられた。


と言ったところで、今日は読者諸氏の「こいつにはゼッタイ勝てない」という人をコメント欄にて理由つきで紹介していただきたい。