みっつ目は自分は呪われたプログラマであるということ(17)

爆竹はほぐしちゃダメ!



目のなかに入れられたワサビのせいか、次の日起きると目が見えなくなっていた。正確に言うと、まったく見えないわけではないのだが、極端に見えにくくなっていた。2.0あった視力は0.4ぐらいにまで落ちていた。しかし私は別段慌てることもなかった。


自分は呪われた人間なのだから、「目が見えなくてもそれは当然なのだ」という考えが交錯し、しばらくそのままの視力に慣れるかのように近くしか見ないようにした。いまにして思えば、そのとき少年だった私は、自戒のため、わざと目を悪くする道を選んだのだ。


かと言って、H君らに対する憎しみは消えたわけではなかった。あいつらだけは絶対、粉々に吹っ飛ばしてやる!


そう思った私は、時限爆弾を作ることにした。それは非常に原始的な仕組みで..ええとここに書くと真似する人が出てきてどっかの市役所とか吹き飛ばされると、このページ自体が閉鎖の平謝りのゴメンナチャイのもうしません!になるので詳しくは書かない。ともかく、材料の一つに火薬というのがあって、これは大量の爆竹をほぐすのだけど、その爆竹を買うお金が無かったのだ。(爆竹をほぐすのは絶対にヤメましょう!ほぐしてるときに静電気等で引火すると手とか簡単に吹っ飛びます。) 爆竹自体にはそれほど火薬は詰まっていない。これをほぐしてビンに詰めていくのだが、大きなビンを満たすためにはだいたい5,000円分の爆竹が必要だ。すなわち4人殺すためには20,000円分の爆竹が必要だ。一人ずつ殺すわけにはいかないから、これを一気に揃えなければならない。そのためには、まずはお小遣いを2万円溜めなくてはならない。


当時、私のお小遣いが1日30円で、ウルトラマンカードを集めていたからそれに1日20円を費やす。残るは10円。出来ることならば、桃のキャンディ(10円)を2日に1回は買いたい。ということは2日で10円しか貯まらない。2万円貯めるには10年以上かかる計算だ。この天文学的な数字に気が遠くなった。いや待てよ。2万円ぐらいならば、自分で稼げるんじゃないのか? (つづく)