[offtopic][disassembler] みっつ目は自分は呪われたプログラマであるということ(14)

5inch FD


私が小学6年生の夏休みに発明した絶対再現できないプロテクトとは、FDDのindex holeを加工するというものだ。index holeというのは、読み出すときの目印のためにつけられている穴である。


FDC(Floppy Disk Controller)を制御して自前でセクタリードをするならば、ちょっと読み込みルーチンに手を加えさえすれば、index holeの情報(たとえば穴の大きさや、あるいは2つ空けられたindex holeの検出、2つ目とのindex holeとの距離)を取得できる。


私は母親の裁縫に使うパンチ穴を空ける道具を借りて、index holeを大きくしたり、2つ目のindex holeを空けたりして、そういった情報をプロテクトチェックのときに使うことにした。特に後に「double index hole」と呼ばれることになるこのプロテクトは、1枚1枚が手作りなため、index hole間の距離が1枚ずつ異なるので自分で再現しようと思っても再現できない。また、2つのindex hole間の距離は1mm程度の精度で取得できる。


これは凄いプロテクトが完成したものだと我ながら思った。恋人にプロポーズしてokされたような気分になった。まさに有頂天になったのだ。大変、気を良くした私は、これらの成果を学校の「夏休みの自由研究」としてレポート用紙にまとめ、発表することにしたのだ。あれほどマイコンのことは二度と人前で言わないと誓ったにも関わらず…。(つづく)