家の近くにアダルドビデオの撮影所があるのだが


ちょっと聞いてくれ。どうもうちの近所にアダルドビデオの撮影所があるらしいのだ。深夜4時ごろ、近くの定食屋(あえて名は秘す)に行くと、いつも撮影が終わって疲れきったスタッフたちが入店してくるのだ。


女優一名(毎回違う女の子)と、五人組の男たちだ。男のうち一人は監督なのか社長なのかは知らないがとても偉そうな口ぶりだ。残りの男どもは下っ端なのか、ともかく威勢が良くて、「ほっまっすか〜!!!」とかいちいち大きな声で相槌をうっている。


女優さんのほうは、バツが悪そうな感じだが、その下っ端共がなんとか場を盛り上げようといろんな質問をするわけだ。「彼氏とかいるんすか」に始まり「一番感じるところは?」だとか「ザーメ○ってどんな味っすか」だとかだ。


毎回決まって最後はその「ザーメ○ってどんな味っすか」という質問なのだ。なんなの、この卑猥質問コンボ。


私はいつもその話を聞きながらご飯を食べていて、ああ、また始まったかと思いながら、さすがにいつものことなのでいい加減慣れている私ではあったのだが、昨日、たまたま、私が卵かけご飯を食べているときに、ちょうどその質問が始まり、女優さんが「味は苦かったり甘かったり」と言い、その下っ端君が「へ〜!!!甘いとかもあるんすかぁ〜!!そのときの舌触りはどうっすか!?」に対して女優さんが「舌触りは卵かけご飯みたいな…」と言ったから、私は思わず手に持っていた卵かけご飯のお茶碗を床に落とした。


床にところ狭しとぶちまけられた卵かけご飯が私にはどう見てもザーメ○にしか見えず、「どう見ても精子です。本当にありがとうございました。」のテンプレが頭によぎった。ああ、もうこれで私は卵かけご飯は一生食べれん、と思った。


私は床にこぼれた卵かけご飯を拾い集めながら、高校のときクラスメイトが言っていたエロ本に射精する話を思い出していた。


彼曰く、エロ本に射精するとそのページがパリパリになって開かなくなるのだそうだ。そうして、どんどん開かないページが増えてきて、最後はすごく分厚いエロ本になって、どこのページも開かなくなるそうだ。その状態になったエロ本のことを彼は“ミルフィーユ”と呼んでいたが、その話を聞いてからと言うもの私はミルフィーユが食べられなくなった。


そんな感じで、私には食べられないものがたくさんあるのだが、たぶんこの調子でこのブログに書き続けると「そんな話を聞いたら俺もミルフィーユが食べられなくなったよ!!ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン」などの苦情が殺到すると思うので、このくらいにしておきます。そしてこの記事を見て卵かけご飯とミルフィーユが食べられなくなった人がいたら、ごめんなさい。


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