将棋方程式を発見した!(4)


今回は、将棋の形勢の数値化を別の角度から見ていく。


「局面を精緻に評価する」と言うと、たくさんの優秀な棋譜からたくさんのパラメータのなるべく正確な値を最急降下法か何かで調整して、それによって局面を評価するのだと思うかも知れない。


大筋は、間違ってはいないが、その演算にどれくらいの精度が必要か考えたことがあるだろうか?


ほとんどのコンピュータ将棋は形勢評価のための演算は整数演算であり、浮動小数演算ではない。


「えっ?それ浮動小数演算にしたら、評価の精度あがるんじゃね?」


と最初に疑問に思うかも知れないが、実際には、ほとんど変わらない。ほとんど変わらないどころか、浮動小数演算にすることで速度が低下して、それによる棋力低下のほうが著しい。


まず、この理由を正しく理解しておく必要がある。

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